寿司について [生活]
前回のNHKのど自慢 奈良県五條市
(5月21日)からのレポートで、
柿の葉寿司が取り上げられていました。
寿司については面白そうなので、
さらにレポートしていきたいと思います。
寿司について教えてください
寿司(すし、鮨、鮓)は、米飯と主に魚介類
を組み合わせた日本料理です。
「すし」には「寿司」「鮨」「鮓」などの字が使われます。
このうち「寿司」は好字を使った当て字です。
「鮨」「鮓」はいずれも、
本来は別の魚料理を意味したようで、
「寿司」と言う表記は、京都で朝廷へ献上することを
考慮し使われるようになり、
江戸では「鮨」、大坂では「鮓」の字が使用されたたそうです。
大別すると、魚介類を飯と塩で乳酸発酵
(グルコースが乳酸に分解される)させた「なれ鮨」と
酢飯と生鮮魚介を用いた「早鮨」
とに区別されます。
――――スポンサーリンク―――――――――――――――――――
なれ鮨
――――――――――――――――――――――――――――――
寿司の歴史について教えてください
1千年以上の歴史があり、
すでに奈良時代に存在が知られています。
古くは魚(または肉)を塩と飯を「漬け床」として
漬け込み熟成させたものが「なれ鮨」
であると考えられています
当時の寿司は飯部分を除去して
食べられていたようで、
この寿司は魚の加工品として登場し、
米食が一般庶民に浸透する室町時代になって、
「ナマナレ」(醗酵期間の短縮を図ったもの)として
飯を一緒に食する習慣が生まれたそうです。
室町時代の「生成(ナマナレ)」という言葉を、
発酵が十分でない鮨(鮓)の意味であると理解して、
これは、「漬け床」の飯も共に食べたものである
とする説があります。
時代が下るとともに酒や酒粕(さけかす)、
糀(こうじ)を使用したりと、
寿司の発酵を早めるため
様々な方法が用いられるようになり、
さらに江戸時代に入ると酢を用いることが始まりました。
寿司に酢が使われ、酢の醸造技術も進んできて、
いよいよ発酵を待たずに酢で酸味を得て食する寿司
「早寿司」(押し寿司・握り寿司)が誕生することになります。
このようにして握り寿司が誕生すると、
たちまち江戸っ子にもてはやされます。
現在では代表的な寿司といえば
握り寿司(江戸前寿司)であり、
多くの諸外国でも“sushi”で
通じる料理となっています。
しかし、弁当などには生魚を用いない
押し寿司、
ばら寿司、巻き寿司、稲荷寿司
などが用いられます。
また、鯖や鮭を使った柿の葉ずしなどの
通常の寿司より保存に長けたものもあります。
寿司の種類について教えてください
○なれ鮨○
冷蔵庫などなかった古代に動物性タンパク質を
保存するための知恵として生まれました。
魚貝や獣肉、野菜や山菜を飯に漬け、
重石をして数日から数か月、
あるいは数年かけて乳酸発酵させます。
雑菌の繁殖を抑えると同時に
嫌気性発醗酵(酸素を消費しない)としての
乳酸発酵作用によって酸っぱくなり、
pHの低下により雑菌の繁殖を抑えつつ
タンパク質の分解に伴う
アミノ酸系成分により、
うま味が増加します。
現在の寿司は酢飯を用いますが、
なれ鮨は乳酸発酵により
酸味を生じさせています。
現在の主流であるにぎり寿司を中心とした
早寿司(江戸前寿司)とは、
違う鮨(鮓)です。
このなれ鮨は魚に塩と飯を混ぜて長期間保存し
乳酸菌の作用によって発酵させたものなので、
飯の原形が残っていないことが多いのです。
これは塩辛に近い保存食であり、
単体で食事として用いられるものではありません。
このような寿司として滋賀県の鮒寿司や
秋田県のハタハタ寿司
などがあります。
――――スポンサーリンク―――――――――――――――――――
鮒寿司
ハタハタ寿司
――――――――――――――――――――――――――――――
○押し寿司○
酢飯と具を重ね、力をかけて押した早寿司です。
箱寿司が元となっており、
江戸時代に出来た握り寿司の原型です。
鯖寿司である大阪府のバッテラや京都府の鯖の棒寿司、
富山県の鱒寿司、鳥取県の吾左衛門寿司、広島県の角寿司、
山口県の岩国寿司、長崎県の大村寿司などがあります。
江戸ではこの押し寿司ではなく握り寿司が発展し、
2つの文化に分かれていきました。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
バッテラ
鱒(マス)寿司
大村寿司
―――――――――――――――――――――――――――――――
○大阪寿司○
大阪寿司は、江戸前の握り寿司に対して、
木型を用いた箱寿司(押し寿司)
を指す言葉です。
種には酢締めの鯖、昆布締めの鯛、焼き穴子、
茹でたエビ、玉子焼きなどが用いられます。
ばら寿司(五目寿司)、太巻き寿司
等を含める場合もあります。
冷えてもうまいように昆布だしを加えて飯を炊き、
寿司酢には塩と砂糖を混ぜます。
また、「酢飯に具を乗せる」ちらし寿司と
「酢飯に具を混ぜる」バラ寿司とがあります。
○巻き寿司○
江戸前寿司の一つであり、一般的には、
巻き簾上の海苔に酢飯を広げてその上に
具(巻芯)を乗せて巻いたものを指します。
○稲荷寿司○
甘辛く煮た油揚げの中に、
酢飯を詰めた寿司です。
○助六寿司○
稲荷寿司と巻き寿司を組み合わせた
折り詰めは助六寿司と呼ばれます。
歌舞伎十八番「助六由縁江戸桜」の主人公、
助六の愛人の名が揚巻であることから、
油揚げと巻き寿司の洒落から名付けられました。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
助六寿司
――――――――――――――――――――――――――――――――
どうして酢には殺菌や防腐効果があるのですか?
食べ物の腐敗の原因となる微生物
の活動はpH7付近(中性)が最適であるため、
酢(弱酸性)を使うと、微生物の増殖が
抑制され、腐敗しにくくなるためです。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
握り寿司
――――――――――――――――――――――――――――――――
スポンサーリンク
(5月21日)からのレポートで、
柿の葉寿司が取り上げられていました。
寿司については面白そうなので、
さらにレポートしていきたいと思います。
寿司について教えてください
寿司(すし、鮨、鮓)は、米飯と主に魚介類
を組み合わせた日本料理です。
「すし」には「寿司」「鮨」「鮓」などの字が使われます。
このうち「寿司」は好字を使った当て字です。
「鮨」「鮓」はいずれも、
本来は別の魚料理を意味したようで、
「寿司」と言う表記は、京都で朝廷へ献上することを
考慮し使われるようになり、
江戸では「鮨」、大坂では「鮓」の字が使用されたたそうです。
大別すると、魚介類を飯と塩で乳酸発酵
(グルコースが乳酸に分解される)させた「なれ鮨」と
酢飯と生鮮魚介を用いた「早鮨」
とに区別されます。
――――スポンサーリンク―――――――――――――――――――
なれ鮨
――――――――――――――――――――――――――――――
寿司の歴史について教えてください
1千年以上の歴史があり、
すでに奈良時代に存在が知られています。
古くは魚(または肉)を塩と飯を「漬け床」として
漬け込み熟成させたものが「なれ鮨」
であると考えられています
当時の寿司は飯部分を除去して
食べられていたようで、
この寿司は魚の加工品として登場し、
米食が一般庶民に浸透する室町時代になって、
「ナマナレ」(醗酵期間の短縮を図ったもの)として
飯を一緒に食する習慣が生まれたそうです。
室町時代の「生成(ナマナレ)」という言葉を、
発酵が十分でない鮨(鮓)の意味であると理解して、
これは、「漬け床」の飯も共に食べたものである
とする説があります。
時代が下るとともに酒や酒粕(さけかす)、
糀(こうじ)を使用したりと、
寿司の発酵を早めるため
様々な方法が用いられるようになり、
さらに江戸時代に入ると酢を用いることが始まりました。
寿司に酢が使われ、酢の醸造技術も進んできて、
いよいよ発酵を待たずに酢で酸味を得て食する寿司
「早寿司」(押し寿司・握り寿司)が誕生することになります。
このようにして握り寿司が誕生すると、
たちまち江戸っ子にもてはやされます。
現在では代表的な寿司といえば
握り寿司(江戸前寿司)であり、
多くの諸外国でも“sushi”で
通じる料理となっています。
しかし、弁当などには生魚を用いない
押し寿司、
ばら寿司、巻き寿司、稲荷寿司
などが用いられます。
また、鯖や鮭を使った柿の葉ずしなどの
通常の寿司より保存に長けたものもあります。
寿司の種類について教えてください
○なれ鮨○
冷蔵庫などなかった古代に動物性タンパク質を
保存するための知恵として生まれました。
魚貝や獣肉、野菜や山菜を飯に漬け、
重石をして数日から数か月、
あるいは数年かけて乳酸発酵させます。
雑菌の繁殖を抑えると同時に
嫌気性発醗酵(酸素を消費しない)としての
乳酸発酵作用によって酸っぱくなり、
pHの低下により雑菌の繁殖を抑えつつ
タンパク質の分解に伴う
アミノ酸系成分により、
うま味が増加します。
現在の寿司は酢飯を用いますが、
なれ鮨は乳酸発酵により
酸味を生じさせています。
現在の主流であるにぎり寿司を中心とした
早寿司(江戸前寿司)とは、
違う鮨(鮓)です。
このなれ鮨は魚に塩と飯を混ぜて長期間保存し
乳酸菌の作用によって発酵させたものなので、
飯の原形が残っていないことが多いのです。
これは塩辛に近い保存食であり、
単体で食事として用いられるものではありません。
このような寿司として滋賀県の鮒寿司や
秋田県のハタハタ寿司
などがあります。
――――スポンサーリンク―――――――――――――――――――
鮒寿司
ハタハタ寿司
――――――――――――――――――――――――――――――
○押し寿司○
酢飯と具を重ね、力をかけて押した早寿司です。
箱寿司が元となっており、
江戸時代に出来た握り寿司の原型です。
鯖寿司である大阪府のバッテラや京都府の鯖の棒寿司、
富山県の鱒寿司、鳥取県の吾左衛門寿司、広島県の角寿司、
山口県の岩国寿司、長崎県の大村寿司などがあります。
江戸ではこの押し寿司ではなく握り寿司が発展し、
2つの文化に分かれていきました。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
バッテラ
鱒(マス)寿司
大村寿司
―――――――――――――――――――――――――――――――
○大阪寿司○
大阪寿司は、江戸前の握り寿司に対して、
木型を用いた箱寿司(押し寿司)
を指す言葉です。
種には酢締めの鯖、昆布締めの鯛、焼き穴子、
茹でたエビ、玉子焼きなどが用いられます。
ばら寿司(五目寿司)、太巻き寿司
等を含める場合もあります。
冷えてもうまいように昆布だしを加えて飯を炊き、
寿司酢には塩と砂糖を混ぜます。
また、「酢飯に具を乗せる」ちらし寿司と
「酢飯に具を混ぜる」バラ寿司とがあります。
○巻き寿司○
江戸前寿司の一つであり、一般的には、
巻き簾上の海苔に酢飯を広げてその上に
具(巻芯)を乗せて巻いたものを指します。
○稲荷寿司○
甘辛く煮た油揚げの中に、
酢飯を詰めた寿司です。
○助六寿司○
稲荷寿司と巻き寿司を組み合わせた
折り詰めは助六寿司と呼ばれます。
歌舞伎十八番「助六由縁江戸桜」の主人公、
助六の愛人の名が揚巻であることから、
油揚げと巻き寿司の洒落から名付けられました。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
助六寿司
――――――――――――――――――――――――――――――――
どうして酢には殺菌や防腐効果があるのですか?
食べ物の腐敗の原因となる微生物
の活動はpH7付近(中性)が最適であるため、
酢(弱酸性)を使うと、微生物の増殖が
抑制され、腐敗しにくくなるためです。
――――スポンサーリンク――――――――――――――――――――
握り寿司
――――――――――――――――――――――――――――――――
スポンサーリンク
コメント 0